展覧会情報

アウトサイダーアートを代表するアーティスト、アドルフ・ヴェルフリ展

東京ステーションギャラリーでは、2017年4月29日(土)から6月18日(日)まで、「アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国」展を開催する。

アドルフ・ヴェルフリ《氷湖の=ハル〔響き〕.巨大=都市》1911年
ベルン美術館 アドルフ・ヴェルフリ財団蔵 ©Adolf Wolfli Foundation, Museum of Fine Arts Bern

アール・ブリュット(もしくはアウトサイダー・アート)をご存知だろうか。フランスの画家ジャン・デュビュッフェが提唱し、正規の美術教育を受けないアーティストによる、極めて独自性の高い作品を指す。

アドルフ・ヴェルフリ(Adolf Wölfli 1864-1930)は、スイスのベルン近郊に生まれ、孤独で悲惨な幼少期を送った。何度か罪を犯した後、統合失調症と診断され、精神科病院に収容された。不安定な生活を送りながら、35歳のときに絵を描き始めて以降、病室で一心不乱に描き続け、生涯に描いた数は25,000ページ。デュビュッフェが彼の作品をアール・ブリュットの文脈の中に位置付けることで、一気に名前が知られるようになった。

アドルフ・ヴェルフリ《ホテル-シュテルン〔星〕》1905年
ベルン美術館 アドルフ・ヴェルフリ財団蔵 ©Adolf Wolfli Foundation, Museum of Fine Arts Bern

エキセントリックな世界観と卓越した表現力を持っていたヴェルフリ。病室に居ながら死ぬまで絵を描き続けた彼にとって、文字通り絵を描くことは生きることだったのだろう。アートとは一見特別に見えるが、自分を媒介として世界を咀嚼していく人間の普遍的な営みでもあることを、展覧会を通して改めて感じたい。

トップ画像:アドルフ・ヴェルフリ《小鳥=揺りかご.田舎の=警察官.聖アドルフⅡ世., 1866年, 不幸な災=難》1916年 ベルン美術館 アドルフ・ヴェルフリ財団蔵 ©Adolf Wolfli Foundation, Museum of Fine Arts Bern

開催期間 2017年4月29日(土)―6月18日(日)

開館時間 10:00 - 18:00

※金曜日は20:00まで開館
※入館は閉館30分前まで

休館日 毎週月曜日

※ただし、5月1日(月)は開館。

会場 東京ステーションギャラリー

住所 東京都千代田区丸の内1-9-1

公式HP  アドルフ・ヴェルフリ 二萬五千頁の王国

 

長野県生まれ。19世紀イギリス・アイルランドの歴史や文化を研究しつつ、ライターとして活動している。アカデミアで行われている研究を、より多くの人に価値あるコンテンツとして届けたいと日々考えている。

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