展覧会情報

神の宝の玉手箱 – 魅力が詰まった手箱とは?

「玉手箱」と聞くとみなさんは何を想像しますか?
おそらく多くの方が「浦島太郎」の童話を思い浮かべるのではないでしょうか。なんとなく想像がつく、貴人も使っていた豪華な「手箱」と、あの竜宮城の「玉手箱」とは全くの別物なのでしょうか?
サントリー美術館では、2017年5月31日から7月17日まで、「神の宝の玉手箱」と題し、国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》を中心に数多くの手箱を展示します。国宝、重要文化財の数々、見逃せない展示会になりそうです。


重要文化財 菊蒔絵手箱
一合 南北朝〜室町時代 14世紀
九州国立博物館 (画像提供:九州国立博物館 撮影:藤森武)

国宝 秋野鹿蒔絵手箱
一合 鎌倉時代 13世紀
島根・出雲大社

玉のような、という言葉は「宝石のような」という意味を持ちます。つまり玉手箱、玉のような手箱とは想像通り「宝箱」を指す言葉としても用いられます。宝石や高価な化粧道具など、貴重で価値のあるものを入れておく「手箱」。手箱自体も次第に装飾が施されるようになり、中身だけでなく、手箱自体に価値が置かれるようになり、後世で収集の対象にもなります。

重要文化財 松梅蒔絵手箱および内容品
一具 室町時代 16世紀
鹿児島・枚聞神社

浦島太郎の玉手箱同様、箱にまつわる不思議な話は数多くあるようです。化粧道具を用いて魔除けや呪術を行うこともあったため、それを入れておく手箱自体にも呪力が宿ると考えられるようになったのでしょう。その後手箱は、奉納品として造られ神社へ奉納され「神宝」として伝わるようにもなります。貴人の生活用品から、神宝まで、時代とともに変化していく手箱。今回の展示では玉手箱を中心に、他の神宝、宮廷工芸なども同時に公開されます。

トップ画像:国宝 桐蒔絵手箱および内容品(熊野速玉大社古神宝類のうち)
一具 明徳元年(1390)頃 和歌山・熊野速玉大社
(画像提供:奈良国立博物館 撮影:森村欣司)
【展示期間:5/31~6/26】

展示会情報 

六本木開館10周年記念展
国宝《浮線綾螺鈿蒔絵手箱》修理後初公開
神の宝の玉手箱

会期:2017年5月31日(水)~7月17日(月・祝)※作品保護のため、会期中展示替をおこないます。
会場:サントリー美術館 〒107 – 8643 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階
開館時間:10:00~18:00(金・土、および7月16日は10:00~20:00)
休館日:  火曜日(ただし7月11日は開館)
問い合わせ先:
03-3479-8600

ホームページ:六本木開館10周年記念展 神の宝の玉手箱

 

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ドイツ美大、Burg Giebichenstein Kunsthochschule絵画科在籍。画家としてドイツを中心に活動しながら、ライターとしてアート関連記事を多数執筆。

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