Title:窓辺で待つ足
2026/7/8
"窓の格子は、あちら側とこちら側を分かつ檻か。
白く濁る光の向こうに、私は立ち尽くしている。
かつて、この場所に温かな体があったことを覚えている。
足の裏が床に触れる感覚、
誰かの足音が響く静かな午後、
そして、窓の向こうに広がる鮮やかな季節の移ろい。
今はただ、逆光の中に溶けゆくシルエット。
実体は霧に溶け、影だけがこの部屋の隅に留まっている。
私は待っている。
この格子を通り抜けて、私を見つけに来る誰かを。
あるいは、私がこの重たい影を脱ぎ捨て、
あの白く眩しい光の中へと、溶けて消えていく瞬間を。
私はここにいる。
見えているのは私ではなく、私の不在なのだ。"
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