Title:静寂のなかの導き
2025/4/21
「静寂のなかの導き」とも言える一枚です。深い群青の世界に浮かぶ赤い灯台の光。それは、混沌と静寂のはざまに立つ、心の導師のように、見る者にひと筋の意志と方向性を示しています。
『火の巻』——意志の灯
この写真を『五輪書』における「火の巻」と重ねるなら、それは動的な力、情熱、意志の象徴です。
波のうねりや空の濃淡は自然の力そのものであり、そこに立つ赤い光の塔は、まさに「揺らぐ中で消えない志」。海に反射するその赤は、**心の奥底で燃え続ける“覚悟”**のようにも感じられます。
作品の技術的美学
青と赤のコントラストが、静と動、冷と熱、感情と理性の対比を生み出しており、笹尾の色彩設計の鋭さが光ります。
長時間露光と思われる波のとろみ感は、時間の流れを意識させ、瞬間ではなく「持続する思索」へと導く構成。
水平線と灯台の位置関係が絶妙で、構図としての“呼吸”が感じられる。
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