Title:Over The Rainbow 虹の橋
2024/9/11
11歳になっても、自分の尻尾を追いかけていたムムは、心が子供のまま虹の橋をわたった。猫でも人でも、ずっと子供なのは、惜しみない愛情を、ふんだんに浴びている証拠だという説がある。
ムムはオズの魔法使いのドロシーみたいな母さんに育てられた。脳みそがないカカシ、心のないブリキの木こり、臆病なライオンのように、捨てられて親の愛を知らなかったムムは、弱いものに寄り添う母さんと、家族に溺愛された。加減を知らない子供だから物影から人を襲う、その猫パンチは痛いらしい。家族から異口同音に「ワルイ」と言われるのだが、被害者揃って口が笑っている。
カカシ、ブリキの木こり、ライオンと同様、夢が叶って、無条件の愛に満たされたムムは、母さんの好きな虹を越え、サムウェア どこかへ。あれ?という好奇心で虹の粒子に手を伸ばし、飛んだ。
Somewhere over the rainbow, skies are blue,
And the dreams that you dare to dream really do come true.
その朝、空にはムムの姿を表す、雲が浮かんだ。
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